読谷を中心に活動するパフォーマンス集団「Team Jasper+」in スマイリー忍者&ぴろき

今回は、読谷を中心に活動するパフォーマンス集団「Team Jasper +」にインタビュー!

「Team Jasper+」は、その名の通り県内「企業」ではありません。

しかし、誰よりもどこよりも熱い「行動を起こした沖縄の若者」の声が聞きたい!

そんな思いを胸に、スマイリー忍者とぴろきがお話を伺ってきました。

演劇に興味がある学生さん、

演劇を知らない学生さんにも読んでほしいです。

思い切り踏み入ったインタビュ―をどうぞ。

Teamjasper


―――早速ですが、「Team Jasper+」は仕事として成り立ってますか?

井上あすか:まだ成り立っていません。

―――全員学生ですか?

井上あすか:大学生は、わたしとリーダーの渡久地雅斗。

今日インタビューにきていない山内和将(ヤマウチカズマサ)です。山内和将は、休学中です。

津波竜斗:大学を中退した。2年あれば楽勝。(笑)

――― 全体的にメンバーは何人?

井上あすか:6人。1人増えた。


1人増えたというメンバーは、

仲間千尋(ナカマチヒロ)。

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現役大学生や大学を中退した人…20代前半の様々なメンバーからなる6人の劇団。

6人の共通することは、

インタビュアーの私達よりも「やりたいことにいち早く挑戦している」こと。

そんなパワフルな劇団の裏側は一体!?

今回は、6人中の4人のメンバーからの声をお届けします。

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公演を通して得たこと

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――「Team Jasper+」に入って変わったことは?4人それぞれお願いします。

渡久地雅斗:個人的な感想でいうと 思いやりの気持ちを持つことができた。その前までは、一人で活動していたから。

役者は、個人事業主とよく言われるんですけど、会社でいうと、自分が社長で、自分が営業で、経理で…という感じ。

自分が自分で営業をかけていく、役者でいうと「オーディションを受ける」ですね。

思いやりの気持ちとは、

例えば自分にオファーがきたものを他のメンバーにゆするとか。

そういうことができるようになって チームをかなり意識するようになった。

チームを意識することによって舞台に対する考え方も変わった。人と仲良くなろうと思うようになった。

 

花城洸陽:僕もこのチームに入る前は、イベントの司会、企画に携わる活動をしていた。

舞台関連の入り口ではなかったので、今も両立しながらしている。

リーダー(=渡久地雅斗)とは、高校の先輩後輩という関係で、舞台をいろいろ観ていた。

今回声をかけてもらって舞台に関われている、こういう場にいることもこのチームに入ってよかった点なんですけど、

リーダーと同じように一人で活動していたので、チームでいることが新鮮でした。

今までだったら、アクションを起こすときに「自分だったらこう動きたい」が変わって、頭の中で考える方向性が増えた。

「これ、竜斗がやったほうがいいのでは?」「これ、リーダーがやったら意外性があって面白い。」など、

視野を広くもてるようになった。

あと、できないことをみんなに助けてもらうこともある。

週に何回か会うメンバ―なのでメンバー同士、アドバイスもしあう。

メンバー内で気づき合うことは、一人ではできなかった。

チームだからこそ成し得るところがある。そういった面ではすごくいいですね。

 

井上あすか:ほとんど言われたような感じ。同じく、今まで一人で活動していたので、

チームを組んでからというのは自分が起こすひとつひとつの行動だったりが

自分だけじゃなくてチームの責任にもなる。責任の重さが変わった。いろんな視点をもてるようになった。

5人が全然違うタイプなんですよ。なので考え方が広がった。

「この人だったらこう考えるだろうなぁ」「彼は、今何を欲しているだろう。」とかを

考えるようになった。チームに限らず他の現場に行ったときにでもその視点は必要。

舞台に立った時は、ワンマンじゃできないから、チームプレイだから。

ひとつのチームに属することで、他のチームに行ったときにもチームの連帯感を気にするようになった。

 

津波竜斗: 生活が半年で全然変わりました。

「Team Jasper+」に入ってからは、稽古や宣伝活動で忙しくなった。

メンバーからの声かけで、

「永遠の一秒」のオーディションにも受からせてもらったり、本当に読谷から出ない人間だったので、

いろんなところに行くようになり、いろんな人と交流するようになった。

 

―――「変わった点、よかった点」の次は、苦しかったこと、大変だと感じること、改善点を教えてください!

花城洸陽:改善点は山のようにある。一番は夢が目先にない。

夢は目先じゃなくて遠いところにあって、そこに行くにはどうした方が良いのだろうかを考える。

次に全員のモチベーションをあげることがたいへん。

リーダーもそうだと思うんですけど、誰かひとりが欠けているとうまく進まない。

各々のモチベーションの維持だったりとか、個人で定めるところと、

チームで定めるところが少しずつ明確にしていかないといけない。継続もしないといけない。

「イヤ」ということはそんなにはない。「イヤ」というよりかは、「辛い」とか大変に近い。

渡久地雅斗:「イヤ」はないな。

花城洸陽:例えば、竜斗とかも最近終わった「永遠の一秒」の舞台の稽古は、12時間ぶっ通しとか。

それは、「辛い」とか「大変!」だけど「イヤ」ではない。

――――好きだから頑張れるものなんですか?12時間の稽古って相当好きじゃないとできないと思う…。

津波竜斗:好きっていうのもそうなんですけど、

やっぱり最終的にはお金を払って時間をこの「永遠の一秒」に使ってくれるお客さんがいる。

自分たちだけの発表会ではなく、その日に来てくれたお客さんに観せるので、そこはやって当たり前だし、

そこまで仕上げないとお金を払ってくれるお客さんにも失礼だし…という感覚ですね。

―――この「辛い」はメンバー共通ですか?

井上あすか:結構共通。足取りを合わせることが難しい。

―――リーダー(渡久地雅斗)として辛かったことはなんですか?

渡久地雅斗:すべてが辛い。週一で集合することが辛い。

そもそも制作、運営方法について知らないから、やったことないことばかりさせられたから。

その点、恵まれていた方で、いろんな方々からの指導をいただいたので、

それは本当にありがたいことです。

つらいといっても全部必要なことだったから、「全然、やります。」ですね。

―――どうして劇団をたちあげようと思ったのですか?

渡久地雅斗:そもそもチーム的なイベントもできる劇団を創りたかった。

そこで丁度いいタイミングで沖直未さんから声がかかった。

それで洸陽とあすかを誘った。

最初この三人からスタートした。いま辞めちゃったけどもう一人いて、どんどん一人ずつ増えた。

そもそも自分でたちあげてみたかったところ、声がかかったので、タイミングがよかった。

――――タイミング!リーダーに合わせられる、協調性がある人が集まったってこと?

井上あすか:性格は、めっちゃバラバラ。でもそこから起こる科学反応が楽しい。

―――別々の性格でかみあうのですか?

渡久地雅斗:いや、噛み合ってはないけど、

目標設定や意識を統一することはしていて、そこへのそれぞれのアプロ―チが違う。

井上あすか:みんなそれぞれ、歩んできた背景も違うし、似たような人が集まってでははなく、

違うタイプが集まり、爆発が起こりながらというイメージ。

津波竜斗:僕はずっと野球をしていました。

井上あすか:洸陽は、司会とラジオをずっとやっていて。

花城洸陽:リーダーとあすかは、役者一筋。

―――役者一筋の2人に教えてもらったのですか?

渡久地雅斗:沖直未さんから教えてもらいました。(津波竜斗をみて)なにその顔。

井上あすか:「いろんなこと教えてもらったよう」って顔だね。

津波竜斗:いや、リーダーからたくさん教えてもらいました。

渡久地雅斗:教えたっけ?

津波竜斗花城洸陽:教えられた。


演劇と仕事

 

―――「仕事になってはない」と言ってましたが、自分の中で演劇以外でもバイトも含めて「働く」とは?

渡久地雅斗:舞台も仕事も一緒で、嫌なことをやらないといけない。

苦しんだ分だけ、「お客さんが喜ぶ。」感じはある。

津波竜斗:以下同文かな。演劇以外での仕事の定義。本当にごめんなさいね。

普通に答えて、生活するため!

井上あすか:社会に還元することじゃないかな?

花城洸陽:してないでしょっ。

渡久地雅斗:両方だよ。

井上あすか:生活できて社会と関係をもてたら「働いている」ということじゃないかな?

舞台もお客さんに見せるわけじゃん。観た人に何かを感じて欲しいわけじゃん。

何かを感じてもらえたら社会に還元している。

花城洸陽:他の仕事と同じじゃないですか。ちゃんとする。

趣味とか個人でやっていたら関係ないけど、納期を守るとか。

あとは全員が自分の役割をきちんとする。一人ができてなかったら意味がない。

チームという意味では、アスリートに近い。全員が自分の役割を果たすことが「仕事」じゃないかな?

井上あすか:打つ人が打って、投げる人が投げて。

―――みんなより先に行動している皆さんから迷える子羊学生へアドバイスを。

津波竜斗:学生か。学生じゃない俺らがいっていいのか。

花城洸陽:いや、逆に言うべきでしょ。

井上あすか:むしろ迷える子羊ナウだけど。

花城洸陽:僕らが仕事にしたいことって、きっかけは趣味だったり「好きなこと」とかで…。

趣味を仕事にしたい人か、仕事は仕事で分ける人か。

井上あすか:そうなの?趣味あるよ。

花城洸陽:でも演劇鑑賞でしょ。仕事じゃん。

みなさんはそれをどうするのか。今の趣味をずっと楽しくしたいんだったら、趣味のまま。

仕事にするなら、イヤなこともしないといけない。僕らはその選択を2年で終了した。(大学を辞めた)

井上あすか:大学は、それを試す期間でもあるよね。

社会に出て、商業の流れに乗ったあとに失敗するのは大変。

自分だけが失敗して自分の糧になるのは大学生の時だけ。

渡久地雅斗:たくさん後悔したほうがいい。

軽い気持ちでこれをやってみたけど全然あわない…けどあと半年ある…っていうのをやったほうがいい。

あと、途中でおりないこと。責任はちゃんととる。後悔はするけど。

―――渡久地雅斗さんの後悔したことはなんですか?

渡久地雅斗:やっている期間は後悔しているが、終わったあとは「やってよかった」になっているから…

今すぐに出てこないな。

―――学生の中でもピンポイトに演劇をしたいけど動けない人向けにアドバイスお願いします。

渡久地雅斗:やらないでください。

井上あすか:迷っているなら、やらないほうがいい。ってこと?

渡久地雅斗:僕も迷っていたから。迷いはじめたら、自分の生活とかを考えはじめて、やらない理由を探す。

演劇が好きなのはこっちとしても嬉しい。だから観にきてください。そばで見てるほど、華やかな世界ではないです。

井上あすか:迷うってことは、普通の生活ができる選択肢がある。

演劇は「苦しい」けど「気持ちよくなる」の繰り返し。練習中は苦しいけど、終わったあとは、また演劇したくなる。

どうしてもやりたいって人は、一般公募のオーディションを受ける、もう一つは市民劇。

市民劇は指導にプロの役者さんが入っていたりするので、そういうところに関わっていくことから始める。

―――大学生で、いま実際に芸能活動をしてますよっていう学生さんに同行してもらっています。学生さんの悩みとは?

学生さん:迷っていたらやらないほうがいいと聞いて、ハッとした。

一応、モデル事務所でモデル活動やワークショップを受けたりしていて、

でも大学にも通っているから中途半端になって迷っていた。それで、大学も辞めようかと思う時期もあった。

渡久地雅斗:芸能関係に足を踏み入れている人だったら、演劇は絶対したほうがいい。

学生さん:まだ、お金もらった仕事したことがなくて、

事務所にいる同期は東京に行って活動してる人もいるし。

渡久地雅斗:今、ミュージカルが沖縄で流行っている。

歌って踊れる人材が求められる。歌とお芝居ができれば食いっぱぐれない。

学生さん:歌えない、カラオケとかいっても一曲まるまる歌えるか…

渡久地雅斗:自分も音痴で、声質もこもるので、演劇するんだったら向いていないと言われていたけど、ボイストレーニングに通って

学生さん:こんな音痴はじめてだよーーって言われる。

渡久地雅斗:あ~いっしょ、いっしょ。大丈夫。俺が体現者になっていて、

俺ができたからみんなできるといわれている。自信をもって言える。できるようになります。


役者が語る演劇の魅力

第六感をかんじることー演劇的時空間

 

―――演劇の魅力とは何ですか?

渡久地雅斗:第六感を感じることができる。

僕もドラマやアニメをよく観るし、好きな有名人も観ることができる映画がいいと思うのですが…。

テレビドラマでは目配せだけでは涙が出ないけど、

演劇では涙が出る不思議な力がある。

演劇にできることは、お客様と役者が同じ空間にいるということ。

匂い、温度を直接体験することができるもの。

また、演劇は余白を大切にしていて、余白でお客さんの想像力を使います。時間の芸術でもある。

毎回違う。4回公演があれば、4回とも印象が違う。

4回とも違くないといけないし、本人たちもセリフは同じだけど、感情によって変わっていく。

ライブですよね。ライブ。

井上あすか:そこが行き当たりばったりのアドリブじゃなくて、純度の高いアドリブ。

状況にあわせて、その時のベストなものをみせることができるのがプロ。

渡久地雅斗:演劇とは、空間の共有ですね。

井上あすか:「演劇的時空間」というものがあって、井上ひさしが言っていたんだけど。

本は閉じられるし、音楽も止められるし、テレビは消せるけど、演劇は止められない。

目を閉じても聞こえるし。そういうこともリーダーが言っていた「ライブ感」につながる。

―――イベントと演劇の違うところは?

花城洸陽:演劇は、自分の言葉じゃないことを自分の言葉にしていく。

イベントはある程度の進行・台本はあるけど自分をどう出すか。

どちらも培ってきたものを出すことは一緒。練り込み度が違う。事前にどれだけタンクをためておくか。


公演の裏側

 

ーーー舞台公演の一般的な予算とは?

井上あすか:公演の規模によって費用は様々。市民ミュージカルか劇団の公演か、公共ホールか小さな劇場か、

助成金を使うのか使わないのか・・・。

一概にいくら掛かるとは言えないなぁ。

花城洸陽:0円でもやろうと思えばできる。

井上あすか:やり方はいくらでもあるよね。


これから

 

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―――これからこのチームはどういうことに挑戦していきたいですか?

渡久地雅斗:基本情報解禁になるまで、何をするのかを言うことができない、手の内をさらすようなもの。

マジシャンだとマジックの種を明かすようなもの。けど、作品は超絶コメディーをしたい。

前回は暗い内容だったので。てんやわんやな冒険ファンタジーなんですけど、根底が暗いからな。

暗い中でのてんやわんやなので、テーマが重い分軽くも観せられない。

なので、次はただライトで、ただ笑えるものをしたい。

―――新メンバーは募集していますか?どんな人材を求めていますか?

井上あすか:これはリーダーに聞かないといけない。リーダーが集めたから。

―――では、リーダー。どういう理由でメンバー(人材)を集めた?

渡久地雅斗:少数精鋭なので、別に誰を入れるとかを考えていない。

どういう人材を選んだか?うーーーん。

ピンと来た人!を選んでるかな。華がある人を選んでる。

結局、ゆくゆくはその人自身がいるだけでお金をとれるということが究極の状態。

その可能性がある人を選んだ。そこを目指しているから。

―――これからのチームの活動費はどうやって集めていくのですか?

花城洸陽:今年に入って集めている。

うちのチームを見守って叱咤激励をしてもらう、

スポンサーではなく僕らのサポートをしてくれる人に協力してもらう「ワンサポート」というスタイルで活動費を集めている。

―――ワンサポートについてのwebページはありますか?

井上あすか:Webページはなくて、すべて手渡しで集めています。

 

―――最後に「Team Jasper+」の名前の由来は?

渡久地雅斗:竜斗!ほら、さんざん説明してきたから、説明できるでしょ。

津波竜斗:俺、チームの立ち上げに関わってない。ま、「Jasper」というのは石の名前なんですよね。

自然から生まれた美しさ、大地とのつながり、素直な信念、、勝負強さを意味するパワーストーン。

この意味にプラスアルファして。

渡久地雅斗:「+(プラス)」は方程式です。未完成の状態を表している方程式。

毎回いろんな方々からの力を「+(プラス)」して、完成していく未完成の方程式を表している。

井上あすか:「Jasper」という石はいろんな色がある。

 

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いろんな色の石は、「Team Jasper+」の役者ひとり、ひとりのカラーがたくさんあって、

多様性を表しているようです。

今回のインタビューでよく出た言葉「チ―ムを意識するようになった」に結びつくと思いました。

多様性とは、個の力を大切にしながらチームとして生きるということなのかもしれません。

また、いろんな人の力を借りながら公演ができるのも、

「Team Jasper+」のメンバーひとりひとりの個の力、高い人間力だからこそなのかなぁ

と忍者は感じました。

 

そしてさっそく、「Team Jasper+」から面白い演劇の予定が!

「Team Jasper+」のメンバー・山内和将さんが主人公を演じます。

 

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ロブログブ
ryudaimusicalproduction.ti-da.net/e9701510.html

琉大ミュージカルホームページ
http://ryudaimusicalkoho.wixsite.com/ryudaimusical
※こちら公演詳細のリンクです。

学外発表公演のお知らせ!!!(詳細情報あり)

琉大ミュージカル2017年度、学外発表公演@うるま市石川会館今年度も琉大ミュージックの季節がやってきま…

ryudaimusicalproduction.ti-da.net

 

「Team Jasper+」の活動はFacebookやTwitterの公式アカウントのほか、

FMよみたん「Jasper+らじお」からチェックできます。

 

 

Facebook→http://www.facebook.com/teamjasperplus/

Twitter→https://twitter.com/jasper_team

らじお→fmよみたん78.6MHz 毎週土曜日14時から生放送

 

これからの沖縄エンタメ界、楽しくなっていきそうで、わくわくしますね。

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